この度、平成18年度診療報酬の改定が行われるに際し、平成18年3月6日付の官報にて、褥瘡患者管理加算、褥瘡ハイリスク患者ケア加算、重度褥瘡処置点数の告示がなされました。
褥瘡ケア、治療に診療報酬点数が加えられたことは、褥瘡医療に携わる私たち学会員にとって歴史的な快挙といえます。
詳細な解説などは、各病院や施設での説明会を経て、学会としての今後の対応を検討いたしたいと考えています。
日本褥瘡学会
理事長
森口 隆彦
日本褥瘡学会 平成18年度診療報酬改定の褥瘡対策に関する指針
平成18年3月6日の官報(号外:号外第46号)にて、以下の改正が定められた。
○診療報酬の算定方法を定める件
『入院診療計画、院内感染防止対策、医療安全管理対策及び褥瘡対策について、別に厚生労働大臣が
定める基準を満たす場合1-3に限り、第1節および第3節の各区分に掲げる入院料の所定点数を算定する』とある。今回の褥瘡対策に係るものとして「褥瘡患者管理加算」および「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」が位置づけられている。
- 「褥瘡患者管理加算」および「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」が算定対象となる病棟
1)「褥瘡患者管理加算」および「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」の双方が該当
A100 一般病棟
(療養病棟、結核病棟または精神病棟入院基本料を算定する病棟以外病院の病棟)
A102 結核病棟
(特定機能病院を除く結核病棟)
A103 精神病棟
(特定機能病院を除く)
A104 特定機能病院
(特定機能病院の一般病棟、結核病棟又は精神病棟)
A105 専門病院
(専門病院(主として悪性腫瘍、循環器疾患等の患者を入院させる保険医療機関であって、高度かつ専門的な医療を行っているものとして地方社会保険事務局長に届け出たもの)
2)「褥瘡患者管理加算」のみが該当(すなわち、「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」非該当)
A101 療養病棟
(病院の療養病棟)
A108 有床診療所
(療養病床に係るものを除く)
A109 有床診療所療養病床
(有床診療所;療養病床に係るものに限る)
- 「褥瘡患者管理加算」の算定要件
1)「褥瘡患者管理加算」(入院中1回)⇒20点(200円)
必要があって、褥瘡管理が行われた場合に入院中1回に限り所定点数に加算
下記の要件を満たすこと
(1)適切な褥瘡対策の診療計画の作成、実施及び評価の体制がとられていること。
(2)褥瘡対策を行うにつき適切な設備を有していること。
(3)褥瘡対策の基準を満たしていること。
- 「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」のための施設要件
1)「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」(入院中1回)⇒500点(5,000円)
重点的な褥瘡ケアを行う必要を認め、計画的な褥瘡対策が行われた場合に、入院中1回に限り、所定点数に加算する。
ただし、「褥瘡患者管理加算」は別に算定できない。
下記の要件を満たすこと
| (1) | 褥瘡ケアに係る専門の研修を受けた専従の看護師等が褥瘡管理者として配置されていること。 |
| (2) | 褥瘡管理者が、褥瘡対策チームと連携して、予め定められた方法に基づき、個別の患者ごとに褥瘡リスクアセスメントを行っていること。 |
| (3) | 褥瘡リスクアセスメントの結果を踏まえ、特に重点的な褥瘡ケアが必要と認められる患者について、主治医、その他の医療従事者が共同して褥瘡の発生予防等に関する計画を個別に作成し、当該計画に基づき重点的な褥瘡ケアを継続して実施していること。 |
| (4) | 褥瘡の早期発見及び重症化予防のための総合的な褥瘡管理対策を行うにふさわしい体制が整備されていること。 |
- その他
「重度褥瘡処置(J001-4)」が加算された。
加算内容は以下のとおりである。
| 1)100平方センチメートル未満 | 90点 |
| 2)100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満 | 98点 |
| 3)500平方センチメートル以上3,000平方センチメートル未満 | 150点 |
| 4)3,000平方センチメートル以上6,000平方センチメートル未満 | 280点 |
| 5)6,000平方センチメートル以上 | 500点 |
| 注1 | 重度の褥瘡処置を必要とする患者に対して、初回の処置を行った日から起算して2月を経過するまでに行われた場合に限り算出し、それ以降に行う当該処置については、区分番号J000創傷処置の例により算出する。 |
2 | 1については、入院中の患者以外の患者および手術後の患者(入院中の患者に限る。)についてのみ算定する。ただし、手術後の患者(入院中の患者に限る。)については手術日から起算して14日として算定する。 |